農業収入ゼロの百姓が気ままに綴る日々
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読書ノート19天野祐吉『成長から成熟へ」 2014/01/09

 『成長から成熟へ-さよなら経済大国』(天野祐吉著・集英社・2013/11刊・740円+税)

 著者の天野さんは昨年10月に亡くなった。彼が朝日新聞に週1回書き続けたコラム「CM天気図」は、その翌日のテレビ視聴率ランキングとともに欠かさず切り抜いていた。大学のマスコミ学科に在籍した10年余、学生にプリントして読ませた。でも学生は「むずかしい」とのたまい、視聴率ランキングのほうに関心を寄せているようだった。

 本の奥付は2013年11月20日となっているから、亡くなってちょうど1ヵ月後の出版である。
 僕のような70歳を過ぎた人間には、たくさんの別れがある。でも天野さんの死は、3ヵ月近くたった今も特別d0165740_15342825.jpgだ。彼が広告会社をやめて出版した「広告批評」は、島森路子さんが引き継いだが今はない。彼の著書『広告論講義』を下敷きに新聞、テレビ広告の講義をしたこともある。

 本の帯に「広告という窓から世の中をのぞいてきたぼくの私的な日記みたいなものです」というあとがきの一文がある。僕にとってこの本は天野さんからのまたとない贈り物、いや遺言だと思った。

 チャプリンは映画「モダンタイムス」で大量生産に駆り立てられるアメリカの労働者を描いた。天野さんは大量消費を誘いかける広告を通して日本という国を見つめ、経済大国の道をなおも歩もうとする国に警告を発し続けた。

 天野さんは言う。
 「豊かさを測るモノサシには「カネ」尺と「ヒマ」尺という二つのモノサシがある」と。「貧乏暇なし国」の戦後日本は「金持ち暇あり国」を目指してモーレツに頑張った。そして経済大国になった。でも「金持ち暇あり」を望むのはどう考えても無理だ。ならば残るは「金持ち暇なし」か「貧乏暇あり」しかない。

 小金は持ったが心がハングリーというなら、選択肢は「貧乏暇あり」ひとつ。貧乏を「質素」と言い換えて、日本は「質素ながら心にゆとりのある国」を目指そう、と。間違ってもかつての経済成長路線に戻ることはやめよう、と。

 それが本書のタイトル「成長から成熟へ」であり副題の「さよなら経済大国」である。天野さんに先立たれた今、「時にこの本を読み返します」と誓った。

 (このブログ、2013年7月の読書ノート「里山資本主義」と一緒にお読みください。そしてできれば拙著『山里からの伝言」を手にとっていただけたら望外の幸せです)
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by shimazuku | 2014-01-09 15:41 | 雨読ノート | Trackback | Comments(0)
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