農業収入ゼロの百姓が気ままに綴る日々
by shimazuku
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
以前の記事
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
more...
最新の記事
雨読メモ27/18 『鉄道員..
at 2018-11-15 09:26
柴木川渓谷を歩く 2018/..
at 2018-11-11 22:12
雨読メモ26/18 『原民喜..
at 2018-10-29 16:00
雨読メモ25/18 『斗南藩..
at 2018-10-13 15:00
雨読メモ24/18 『昭和の..
at 2018-10-10 09:31
記事ランキング
フォロー中のブログ
日替わり定食
山に暮らせば
隣のカモミール ~妻ラン...
最新のコメント
よう言った! パチパチ!
by toshi at 20:01
同感!
by toshi at 10:21
山口のタクシー会社さんの..
by umiko0 at 07:57
umikoOさん、コメン..
by shimazuku at 19:13
幼いころのタンポポと言え..
by umiko0 at 10:38
涙が出そうなくらい残念な..
by yumeko at 11:10
ぷっ♪ ま、メグ・..
by umiko0 at 13:52
高すぎる 信じられん ..
by anglimala at 21:44
なんでもプレオープンの入..
by 本当の噂話 at 23:30
はじめまして、zakky..
by zakky at 07:24
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
ファン
画像一覧

読書ノート8『鉄と石炭と女-石井出かず子の戦後史』 2013/05/21

 読書ノートを書くのは何か月ぶりだろう。その間、本を開かなかったわけではない。なぜか書けなかっただけのこと。でも、この本は書いておかなくては…。

 『鉄と石炭と女』(石井出かず子著・ひろしま女性学研究所刊・1500円+税)

 中国山地で生まれ、筑豊の炭鉱町で育ち、単身渡った中国東北地方で敗戦・引き揚げの辛酸をなめ、戦後美容院を営んだ半生-。こう書けば、本のタイトルの意味はおよそ見当がつこう。

 1970年代前半まで、著者は波乱に満ちた半生を胸にしまいこんで、広島で小さな美容院を経営していた。彼女を変えたのは筑豊で炭鉱労働者に寄り添って生きた上野英信との出会いだった。たたら製鉄にかかわった先祖は、たたら衰退で筑豊に新天地を求め、彼女もまた父母と行を共にし炭住で育った。

 その彼女が戦時下の旧満州に渡り、やがて敗戦。逃避行の果てに一時共産党軍と行動を共にし、そして引揚者の列に加わって本土の土を踏む。その経験が彼女の後半生のバックボーンとなった。

 「たたら」「炭鉱」そして「揺るがぬ女」。炭鉱労働者の調査から出発し、労働者のルーツである中国山地のたたらを歩き、もの言わぬ人に代わって、しいたげられた生と死を記録した。炭鉱のためにつくられた長崎の人工島、いわゆる「軍艦島」が無人となる直前に訪れたルポは、記者のはしくれだった僕の胸をえぐる。

 1980年代、たたらの取材を始めた僕は、中国山地で彼女の名前を幾度か耳にした。そしてたたらの連載を書くとき、彼女と一緒に広島県北や島根の西部を歩いた。もう30年を超えるお付き合いである。でも、この本を手にして初めて、彼女の信念というか、彼女の行動を支えているものに気付いた。

 僕もやはり、もの言わぬ人に代わって書き続けなくてはと思った。石井出さんありがとう。
[PR]
by shimazuku | 2013-05-21 22:50 | 雨読ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://shimazuku.exblog.jp/tb/18819768
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。