農業収入ゼロの百姓が気ままに綴る日々
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学校統廃合

2011/08/09(火)
 「平成の大合併」を機に、中国山地で学校の統廃合が急速に進んでいる。1889(明治22)年の市町村制施行の時、村には最低一つの小学校があった。それは1950年代「昭和の大合併」に引き継がれたが、1960年代の人口急減で分校を中心に統廃合が進んだ。そして今、昭和の大合併で生まれた町に1校程度に統合しようとしている。歩いて通える学校からバスで登下校する学校へと変わろうとしているのだ。

 1960年代の統廃合では地域の強い抵抗があったが、いまはそれもほとんどない。教育委員会が「小規模校では子供の社会性が身につかない」「大勢のクラスでもまれて子供は育つ」という論理に太刀打ちできず、地域もやむなく統合を承認する例が多い。教育委員会は、統合を進めるためにはありとあらゆる理由を見つけ出す。最近多いのが「耐震性をクリアできていない」という論法である。「子供を地震の危険にさらしてよいのですか」。これは自らの努力を棚に上げた脅しである。

 これまで1年半ほど中国山地を訪ね歩いて、「地域が地域であるためには学校とお寺が必要だ」という仮説にたどりついた。理由は単純だ。学校とお寺を失うと、地域は「統合の象徴」がなくなって、急速に「むら」としての機能が低下する。UターンやIターンで地域の活力を取り戻そうにも、学校もお寺もないところでは家族で移り住むのをためらう。つまり少子高齢化に身を任せるほかない。

 少子化が行き着く先は高齢化、地域の衰退しかない。

 いま広島県安芸高田市で進められている統廃合計画は、平成の大合併の悪しき側面を体現している。1例を紹介しよう。安芸高田市高宮町に川根という地域がある。少子高齢化がすすむ典型的な地域である。ここではガソリンスタンドと日用品を扱う店がなくなりそうだというので、地域が農協から経営を引き継いだ。買い物に行きたい高齢者のために「もやい便」という車を走らせる。食材の宅配も引き受けている。地域でできることはなんでもやろうという自治の精神である。

 川根では小学校を維持するために、合併前からU・Iターンに取り組んできた。定住を希望する家族のために自由に間取りを設計してよいという町営住宅を建てた。26戸を3期に分けて建設し、すべて入居した。ところが、3年前に県教委が高校の募集停止を実施し、この春廃校となった。入学年齢の子供を持つ家族が「ここへ移住した意味がない」と地域を去って行った。

 そこへ追い打ちをかけるように市教委が小学校の統合計画を打ち出し、保護者に説明会を始めた。公営住宅に住む家族はみんな児童、生徒を抱えている。仮に小学校が隣接校に統合となると、ここに暮らす意味はなくなる。旧町が進めた定住促進を新しい市がぶち壊そうとしている。親たちが「何のための合併だったのか」と不信感を募らせるのも無理はない。

 川根地区は、市教委の統合計画に賛成とも反対とも意思表示していない。「保護者には説明があったらしいが、地区には何も言ってきていない」。自治会は表向き平静である。しかし、自治の精神がまたしても目覚めようとしているのは間違いない。全国の学校統合の情報を集め、地域住民自らがこの問題とどう向き合うかを考え始めている。市教委のその場かぎりの「社会性」「耐震性」の論理を打ち破ろうとしている。

  
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by shimazuku | 2011-08-09 18:28 | 中国山地 | Trackback | Comments(0)
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